テレワークということばが日常的になりつつあり、ニューノーマルな生活としてもテレワークが浸透してきていますね。
このテレワークによって作業効率が下がった、上がったという統計情報なども見られるようになりました。
あなたも実は、テレワークを始めてから作業効率が下がったと感じていませんか?
その原因は、
あなたの“自律性”にあるんです。
そして、それを改善する鍵は
「視覚管理」と「時間管理」
です。
自分の作業効率低下から目を背けない

ひとり暮らしでテレワークをしていると、解放感に満ち溢れ、上司や先輩にも邪魔されない環境で自由に仕事ができる…
「ニューノーマルっぽくてかっこいい!ああ、なんだか仕事できる人風だ!」
とワクワクしているあなたへ。
でもちょっと待ってください。
それと同時に実は感じていませんか?
「あれ?作業効率が、なんか下がってない?」と。
「思った以上に仕事が捗ってないよね?」と。
そして、
「でもまあ、気のせいかな。慣れないテレワークを始めたばかりだし」と。
違いますよ。
気のせいでも慣れていないからでもありません!
確実にあなたは作業効率が下がっています!
そこから目を背けないてはいけません!
目を背けない気持ちのある方は、ぜひこのまま続きを読んでほしいです。
読み終えてくれたなら、あなたはきっと「仕事ができる人風」ではなく、確かな「仕事ができる人」に近づきます。
作業効率が下がる理由は「集中できない」から
テレワークにおいて作業効率が下がる理由は1つしかありません。
それは「集中できない」ということ。
そしてその要因は、
1)周りの余計なものに目がいってしまう(物理的要因)
2)自分の興味に意識が向いてしまう(心理的要因)
の2つです。
とくに1つめの物理的要因である「周りの余計なものに目がいってしまう」は誰にでも起こりうる環境です。
集中できない理由は視覚情報が多いから
自宅と会社の大きな違いは、会社には無いもの、つまり娯楽設備、娯楽物(趣味など)、プライベート空間が家にはあるのです。

ふと周りを見渡せば、目に入ってくるものはOFFモードの時に目にするものばかり。
テレビ、趣味や雑貨、家事の元(洗濯物や洗い物)、PC上ではふと動画サイトを開きたくなるなどなど。
どうしたってONモードに切り替えられる余地がありませんね。
そんなOFFモードのものが目に入ってしまえば、自然とOFFモードになってしまうのは仕方のないこと。
人は視覚からの情報に一番多く影響をされるといわれています。(メラビアンの法則)
お昼ご飯は、テレビをつけて普段観ることのなかったワイドショーを見ながら、気が付けば2時間も3時間も経ってしまっていた、なんてこともあるし、ふと急に思いたって、洗濯を始めたり、趣味にいきなり没頭しはじめたりしてしまう。
会社に通勤している日中にはできなかったことが、今ならできる!というある種の非日常感に吸い込まれてしまいます。
宅配便などの予期せぬ訪問者対応で集中力が切れるということもありますよね。
そして業務上でもそれは起こります。
コミュニケーションツールが増えて、メールだけでなくさらに手軽なチャットツールが登場。
受信アラートも便利なもので、PC上で作業していても、画面の端からピコンと受信メッセージが出て教えてくれます。
とたんに集中力がきれ、その対応ばかりする羽目になって、じっくり取り組むべき業務に取り組めなくなります。
便利なんだけど集中力が途切れる困りものです。

また、普段会えないからコミュニケーションを密にしよう!と上司から、何が目的なのかわからないオンライン会議が頻繁に開催されたり、チャットでは度重なる進捗確認のアラートがきたり、PCがスリープモードになるとPCの前にいない、すなわち仕事をしていないとみなされるため、PC前から離れられなくなってしまうなど。
目が行き届かなくなるがあまり、コミュニケーションをしっかりとりたいのか、管理ではなく監視したいのか分からなくなる会社方針(上司方針)が登場してきます。
これも集中力の阻害要因のひとつですね。
「コロナだからしょうがないよね」は悪魔の囁き

自分の思うように仕事が捗らず、作業効率が下がっていきます。
普段ならもう終えられているはずの業務が、今日はまだ半分も終わっていない、なんてこともあります。
時間ばかりが過ぎていく。
時間は進んでいるのに仕事は進まない。
それに気づいたとき、あなたはどう考えますか?
「やばいな、仕事ができなくなってきている・・・」
と危機感を感じるでしょうか。
危機感を感じられれば、まだ良いです。
ここに魔法のことばが囁かれると、あとは仕事ができない人に向かって一直線です。
それは暗黙の「コロナだからしょうがないよね」という悪魔の囁き…。
集中できている人は「自律」できている人
果たしてあなたと同じような境遇の人は、みんな一様に作業効率が下がっているでしょうか?
そうではない人はいます。
このような環境に惑わされずに、作業効率を下げずに変わらず集中力を保って仕事ができている人もいるのです。
なぜできているのでしょうか?
それは「自律」できているからです。
「自律は出来てて当たり前でしょ!」なんて思わないでくださいね。
この「当たり前なこと」ができている人ってどれくらいいるでしょうか?
この記事を書いている私も自信がありません。
書いたからこそ、実行してみたくなっています。
自律している人は、周囲の環境に惑わされず、自分のやるべきことを分かっている。かつ実践しています。
意識的にON-OFFをしっかりと付けているのです。
自律性を高めて集中力を向上させる方法

①視覚管理をする
先ほど、視覚による影響が大きいと書きました。
自律ができている人は、PC周辺は特に仕事に集中できる環境を作っています。
なるべくOFFモードになるものは視界に入らないようにします。
パーテーションで区切る、というのは良い環境づくりだと思いますが、自宅でパーテーションを付けるのは、なかなか難しいためせめて壁に向かうという工夫もあります。
押し入れをワークスペースに改造したというお話も聞いたことがありますが、まずは整理整頓を!
②時間管理をする
次に時間管理です。
メールやチャットなどで周りから干渉されることで自分の集中力を切らせてしまう場合。
対策は、事前告知をしておくこと。
メール、チャットなどのコミュニケーションをとる時間帯と自分の業務をする時間帯を明確に分けて、共有カレンダーや朝会などで事前告知をしておくことです。
この時間帯だけは絶対に集中したい!と上司に伝えておくのも良いです。
ここで注意をしてほしいのは、自分の都合だけを主張しないこと。
従業員全員がこれをやってしまうと、個人プレーすぎてチームワークが崩壊します。
そうならないために、事前に上司に断わりをとっておくか、緊急の際は電話をください、など相手の感情的負担がない策をとっておくといった気づかいも必要です。
こういう良い意味での根回しができる人は、要求も受け入れてもらいやすいですし、結果仕事ができる人に成長していきます。
環境のせいにしているうちは「自律性がない人」のまま

テレワークにおいて作業効率を下げないための「視覚管理」と「時間管理」の方法をお伝えしました。
テレワークによって作業効率が下がったのではなく、もともと作業効率が悪い人が、テレワークによって浮き彫りになってしまっただけなのです。
「会社」というONモードの環境にいられたからこそ作業効率が維持できていたわけであり、ことばが悪くなってしまいますが、
「自律できていない人」が、その「会社」という環境を外したことによって、自律できていないために作業効率が下がっただけ
という事実が露呈されました。
自律できている人は、環境がOFFモードになったとしても、変わらないパフォーマンスが維持できます。
とはいえ、明らかに会社と家では環境が異なるのは事実なので、まったく同じ、というわけにはいきません。
仕事ができる人は、おそらくそこさえも見越して自分管理をしたうえで、結果をだしていくのでしょう。
自律できている人は、
「コロナだからしょうがないよね」
「テレワークだから仕方がない」
といった外部環境のせいにするようなセリフは言いません。
あなたはいかがでしょうか?
まず、2つの「視覚管理」と「時間管理」、できるところからでよいので始めてみませんか?